筆者プロフィール

本名 高橋司、ベアレン創業メンバー。
ドイツの大学へ留学中にビールの魅力にハマり、国内地ビールメーカーでの経験を経て、現在に至る。

ケラービールについて

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ケラービール、という言葉を聞いて、ピンと来た人は相当なビール通だと思う。

ケラー(Keller)とはドイツ語で地下室を意味しており、かつては(といってもリンデがアンモニア式冷凍機を開発する以前の140年ほど前のことだけれど)ビールの貯蔵を地下室でおこなっていた。当時のビール醸造所では洞窟を掘って地下室を作り、ビールは3、2階で醸造。重力を利用して下の階層に移動させながら、発酵⇒貯蔵、と地下に移動するような建物の構造になっていた。

それゆえ、ケラービールは、醸造所が出荷前に地下室で貯蔵しているビール、を意味しており転じて一般的には、その醸造所の主力のラガービール(それ以外は聞いたことがない)の無濾過のビールを指している。ラガービールは通常は濾過して出荷するために、濾過前のビールは「醸造に携わる人しか飲むことのできない、特別なビール」ということになる。

▼シュミット“博物館”醸造所(Museumsbrauerei Schmitt)
http://baeren-tsukasa2013.seesaa.net/article/354623555.html

そういった特別なビールはドイツでは直営店や醸造所併設のレストラン、イベントなどで限定で提供されることが多い。

ベアレンでも、主力である「クラシック」の無濾過のビールを「ケラービール」と呼んで、工場前ビール祭りなどで提供している。

今年のベアレンのイベントも一段落してしまったので飲めるチャンスは年内は無いが、来年工場前イベントを開催する際には、提供されるのでぜひ一度飲みに来ていただきたい。